創作 Advent Calendar 2017 に参加してみたいと思い、何について書こうか考えてみました。
先日、オフ会で話したときに興味ある方はあるんだなぁとわかったので、今回はアンソロジー主催についての話をしようと思います。
まずは一応、自己紹介から。
名前:藍間真珠(あいましんじゅ)
活動歴:サイト(http://indigo.opal.ne.jp/)は次で14周年。オフ活動始めてからは7〜8年になります。
主に書いてるもの:異能力ファンタジーや、ライトSFが中心です。かつてはラブコメを書いていました。
好きなもの:読むジャンルは書いているものと大体同じです。超長編好きの長編キラーを名乗っていましたが、ブラウザで長編を読むのが辛くなり、最近は同人誌主体に読んでいます。
両片思いとか疑似家族とか水面下攻防とか思春期前もだもだとか好きです。滅び(特に歴史や技術を滅ぼすこと)が好きです!
企画:web企画に始まり、気づいたらアンソロジー主催やらプチオンリー主催やら色々やりました。欲しいものがなかったら作るしかない、が合い言葉です。
さて、それでは本題に。
アンソロジー主催において、気をつけるべきポイントというのは色々あると思います。
今回は主に、漫画や小説、イラスト混合の公募アンソロを、字書きが主催した場合のやりかたや注意ポイントについてざっくりまとめてみたいと思います。
依頼とは違い、公募の場合はどんな人が興味を持ってくれるのかわかりません。今までやりとりのない方と関わることになる可能性が高いです。予想外なことも起きます。
でもニッチなジャンルやテーマを集めることができる方法でもあります。うまく活かして、素敵なアンソロが作れたらいいですよね。そんな思いからこの記事を書いてみることにしました。
(一次創作、二次創作問わずなつもりで書いています。創作畑の皆様、自作のアンソロジーというのもありだと思いますよ!(笑)
なお、全てにおいて「自分の環境が許す範囲内で行う」が鉄則です。無理をしてもよいことはありませんし、トラブルの原因です。
特に、字書きの場合はソフト環境が大きな壁となります。「Photoshopを持っている」、または「psd形式が扱えるソフトを持っている」場合以外は、画像処理関連のお手伝いしてくれる方がいなければ混合アンソロは難しいでしょう。
1.表紙について
まず、イラスト表紙にするかデザイン表紙にするか考えておきましょう。
イラストなら、この人にお願いしたいと決めて、あらかじめ依頼しておくこともできます。集まった方の中からどなたかにお願いすることもできます。(絵描き主催の場合は主催が描くという手があるのですが)
集まった方の中からお願いする場合、私は応募フォームに「イラストの依頼してもよいかどうか」のチェック欄を作っておきました。これは表紙に限らず、チラシやノベルティなどにも使える手かと思います。
デザイン表紙の場合は、依頼するか、自分で作るか、もしくはプリントオンのデザインお任せのようなセットを使ってしまうか、などの選択肢があるかと思います。
2.参加人数について
人数が増えるとやりとりが増えます。メールの返信だけでどんどん時間が奪われます。自信がない場合は少なめにしましょう。(※参加人数が増えればページ数も増えます。献本の冊数も増えます。つまり印刷費も増えます!)
また、小説、漫画、イラストそれぞれの参加人数についても考えておきましょう。バランスを気にするのなら、上限をもうけておくことも必要かもしれません。人数が集まりそうになければ制限は不要でしょうか。
予想外にも参加人数が増える場合は抽選が必要になるかもしれません。その時にはどのような方法で行うのか、できれば事前に明記しておくとよいと思います。
(私はあみだくじにしました。なお、同人誌制作経験やアンソロ寄稿経験者を優先としたこともあります。具体的にはあみだくじ2本分にしました(笑)
3.アナログ? デジタル?
アナログ原稿を受け付けていない(もしくは別料金がかかる)印刷所も増えてきました。アナログ原稿での参加はOKとするかどうか、あらかじめ考えておく必要があると思います。公募の際の参加条件にも影響します。
また、印刷所選びの際にも大事です。
4.ページ数の上限について
アンソロジーの厚みを決定する重要事項です。イラスト何枚でもOKとするのか? 漫画のページ数の下限は? 上限は? 参加人数が多くても一人あたりのページ数を制限しておけば、極厚のアンソロは避けられるかもしれません。でも読み応えを考えるなら、ある程度の枚数までOKとした方がよいかもしれません。
どんなアンソロを目指したいのかにあわせて決めるのがよいと思います。
5.小説の原稿提出方式
テキストでもらって自分で文字組をするのか。PDF形式やPSD形式でもらうのか。その辺りは考えておいた方がいいでしょう。これによって小説のページ数上限も、字数にするのかページ数にするのか変わってきます。
また、テキストならどなたでも参加できますが、PDFやPSD形式は扱えない方がいる可能性があります。参加条件にも関わってくるのであらかじめ決めておきましょう。
6.漫画原稿の奇数偶数ページについて
こちらで奇数(左)ページ始まりや偶数(右)ページを始まりをあらかじめ指定するのか、それとも好きな方を選んでもらうのか、実はこれも大事です。特に厚いアンソロとなる場合は、ノド側(綴じる側)に余裕をもたせる必要があります。そうじゃないとせっかくの絵や台詞が読めなくなってしまうかもしれません。
(※厚い本を作り慣れていない方には事前に注意しておいてもよいかもしれません)
7.締め切りについて
ぶっちゃけますと、全員が締め切りを守ってくれる確率は低いです。
余裕をもった締め切り設定をオススメします。特に小説を主催側で文字組する場合は、締め切り間際に一気に集まる可能性がありますので、さらに余裕をもっておきましょう。
突然の病気や仕事の都合などで締め切りに遅れる参加者がいる場合、どうするのかは、主催に任されています。私は事前のお知らせがあれば多少は目をつむることにしていますが、それでも限度を決めておく方がよいと思います。締め切りを守ってくれた参加者のためにも、時には辞退していただく決断も必要です。
連絡がつかない場合は、複数の方法で連絡を試みましょう。それでも駄目な場合は、「○日までに返信がなければ参加辞退とさせていただきます」などと伝えるしかないと思います。公募の場合は、このリスクがどうしても出てきます。
8.本のサイズについて
混合アンソロにするなら、A5サイズが無難かと思います。漫画やイラストだけならB5もよいと思いますが、小説でB5サイズは、読みやすい文字組にするのが意外と難しいです。
そして厚い本になるなら、保管の観点からもA5をオススメします(笑)
A5未満のサイズは、イラストや漫画があるなるならおすすめしません。おそらく参加者さんもそのサイズには慣れていない方が多いです。
9.掲載順と穴埋めページについて
掲載順は自由です。ここは主催権限で決めましょう。あらかじめテーマを決めておくもよし。Twitterで見かけましたが、到着順という方法もあるらしいですね(笑)
私は、はじめにはテーマを真っ直ぐ体現したような作品、もしくは勢いのある作品を選ぶようにしています。ラストは主催です。あとは、題材などが似ているものは離すようにしました。
混合アンソロの場合は小説や漫画が固まらないようにする、などを気にすることもあるかもしれません。
ここで考えなければいけないのが空白ページです。
作品によって奇数、偶数ページどちらから始まるのか固定している場合は、特に発生しやすいです。
(これを減らす方向で掲載順を決めるという手もあります)
その場合は、「アンケート等の企画で穴埋めする」「穴埋め用のイラストを依頼する」「自分でデザインして穴埋めする」「ロゴを配置して穴埋めする」「イラスト参加者のイラストを配置する」あたりが考えられると思います。
10.印刷所選び
好きにしましょう。……と言ったらこの記事の意味がありませんね(笑)
オススメなのは、アンソロジー印刷に慣れている印刷所です。アンソロジー応援をうたっていたり、それ用のセットがあればより安心でしょう。私は大体緑陽社さんを利用しています。印刷費は高くなってしまいますが、対応やチェックが丁寧です。
なお、先に印刷所を決めておいて、参加者さんに「こちらのテンプレートを使用してください」とお知らせしておく方が、ミスは減ります。特に、画像の扱いに慣れていない字書き主催の場合は、テンプレートを配布している印刷所を選んだ方が間違いがないです。
11.部数、装丁について
好きにしましょう。これは、本気でそう思います。無理はしないでください。
参加者+知り合いだけに頒布するアンソロジーだってありです。(その場合、まず赤字になってしまいますが)
イベントに参加する場合は、どのくらいの頻度で、どのくらいの期間頒布するつもりなのかによっても変わります。人気ジャンルであっという間に完売してしまったからといって、再版するのも義務ではありません。アンソロジーは慈善事業ではないのです。たくさん刷れば保管場所も必要になります。(※印刷所によっては一定期間保管してくれるところもあるみたいです)
厚い本をたくさん刷ろうと思ったら印刷費がどんどん高くなります。無理は禁物です!
装丁も同様です。アンソロジーだからって豪華な加工をつけるのは義務じゃありません。もちろん、アンソロだからと張り切って豪華装丁にするのは楽しいんですけどね(笑)
11.値段について
好きにしましょう……と言いたいですが、できるならきりの良い数字をおすすめします。会計が楽になります。
困った時は他のアンソロの値段を参考にしましょう。私はできるだけお得感が出るような値段におさえることが多いですが、だからといって無理するとよいことはありません。
12.主催からの感想について
主催が参加者に感想を送るのは義務ではありません。しかしこれは覚えていて欲しいんです。
原稿を提出した参加者さんは、大体の方は不安になります。
「この原稿で大丈夫か?」
だから主催としてちゃんと言ってあげましょう。
「大丈夫だ」と。
データ不備がなかったというメールに一言、「○○が可愛かった」とか「△△のシーンが最高でした」とかでもいいんです。その一言で、参加者さんは安心して眠れるようになるかもしれません。
多くの参加者にとって、主催は最初に原稿を読む人間になります。
その後、丁寧にメールや手紙で感想を送る方もいますが、これは余裕があればでいいと思います。参加者が増えると大変ですしね。
13.お礼について
参加者への一冊献本は、一般的に行われていることかと思います。それ以上はケースバイケースです。あればノベルティ、加えて菓子折あたりが多いでしょうか。
最近は場合によってはギフトカードや図書カードなどをつけることもあるようです。
こちらも無理はせず。ただ、参加者募集の際に明記しておいた方がよいと思います。
14.再録やweb掲載について
発行から半年や○年後とするか、完売から半年や○年後とするか等は、できれば事前に明記しておいた方がいいと思います。完売からの場合は、完売した際の連絡が必要になりますね。
おまけ
人数多いアンソロを公募で作ってしまった時は、Googleのスプレッドシートを使って管理しました。
名前やアドレス、Twitter、漫画なのか小説なのかイラストなのか、依頼はOKかどうかなどを基本として、工程が進むのにあわせてページ数、概要、最終的なノンブル(ページ番号)、献本方法(郵送かイベントか)などを付け加えていきました。原稿を受け取ったら色を変えたりとか工夫は色々できると思います。
最後に。
アンソロジー主催するなら、一番大事なのはぶれないことだと思います。周囲が色々言ってくる場合もありますが、最後に決めるのは主催です。
責任を持つから自由にできるんです。
自分の手が届く範囲で、やってみたいことをやれば、きっと最高のアンソロジーになりますよ!

